冷静に、合理的に、包括的に仕事を進める

デザイン課の齋藤です。
今回は私がシアンスで仕事をするうえで大事にしている意識についての話をしようと思います。

なんだかんだもう2年以上は社会人はやっているので、これから社会人になる方や、シアンスで働くかもしれない方は、もしかしたら参考になるかもしれません。

①冷静であること

冷静さは日常の判断に欠かせません。この後に続く合理的・包括的な思考も、冷静でない精神状態では適切には機能しません。冷静さは行動起こすうえですべての思考のベースとなる働きをしてくれます。ただ、常に冷静でいるというのも難しい話で、例えば何かに熱中すると視野が狭まり冷静さが失われがちです。また外部からのアクションによっても冷静さを失うこともあります。アナログ的ですが、私はこういったとき、頭の中で「冷静!冷静!冷静!」と思い浮かべ、数秒の間を空けることで冷静さを取り戻す努力をしています。

②合理的であること

何をするにも、行動の一つ一つが合理的であるべきだと考えています。合理的な思考のもとの行動は、最終的に正しい行動である可能性が高いからです。また、後から文句を言われても理由を説明できるので、相手を納得させることができます。ただ、仕事に慣れてくると「これはこういうもの」というバイアスがかかり、合理性を検討せずに行動しやすくなる場合もあります。そんな時、冷静さがあれば自分の思考にバイアスがかかっていることに気づくことができます。

③包括的であること

自分の行動が、どのような背景で必要になり、最終的にどのような目的をもっているのか、始まりから終わりまで包括的に意識することは仕事をこなすうえで非常に大切だと考えています。極論ですが、行う作業、関係する人、達成する目標、すべてを考慮に入れ、1年後、5年後、10年後にそのすべてが良い方向に向かうであろう行動を常に取ることができればベストです。この中でも、人への配慮は合理性の観点から排除されがちなので、私はコミュニケーションの際に特に包括的であることを意識しています。

冷静に、合理的に、包括的に

この3つはすべてそろって初めて適切に機能すると考えています。私の考える思考形態を簡単に図にしてみました。

精神の状態は思考の方向を決め、冷静であればあるほど正しい向きにinputを飛ばします。合理的思考・包括的思考の層はそれぞれ厚いほどに合理的・包括的なoutputを弾き出します。望ましい状態は1です。outputは十分に合理的・包括的なものになります。2は冷静ではありますが思考力が足りない状態です。3はそもそも冷静でない状態です。思考力があれば何かしらに掠るかもしれませんが、最適なoutputは出せません。

例を挙げて考える

例えば、業務中、自分の作業の一つが完了したと想像してください。

先ほどの図で、3の思考形態でいるとします。あなたは冷静でなく、完了したという事実しか認識できていないため、とりあえず別の作業に移ります。そうすると後になってから確認してもらう必要があったことに気づき、生産性を大きく損なうかもしれません。

2の思考形態でいるとします。あなたは冷静で少し考えることができたので、他のメンバーに確認の依頼をします。とりあえず自分のこの作業は完遂できそうですが、それが最適な行動であったかどうかは分かりません。

1の思考形態でいるとします。あなたは冷静で合理的かつ包括的に考えることができたので、他のメンバーに確認の依頼をします。ただし、そのメンバーが多忙であることも分かっているので可能な限り確認のしやすいフォーマットを意識するでしょう。また依頼する際のコミュニケーションも、余裕のないメンバーを相手にすることを考慮した柔らかいものになります。そこまで時間をかけた方が最終的な生産性が高いと判断できるからです。

終わりに

もちろん私が常にベストな思考形態でいられるかといったら、そうではありません。 どちらかというと元々感情的な方の人間なので、ふとした瞬間に冷静さを失うこともあります。また余裕がなくなってくると思考力が落ちて最適な行動がとれないことも多々あります。というかそもそもn=1の話なので、この考え方ですべての人がより良い行動を取れるようになるかも分かりません。それでも少なくとも今の私は以前よりも考えられるようになっているので、ひとまずはこのまま、これからの成長に期待したいと思っています。

以上、参考になりそうな方は是非参考にしてみてください。